
研究紹介
「発酵性食物繊維」で
アンチエイジング!
健康長寿にも寄与
~発酵性食物繊維でフレイル抑制?
京丹後地域※1に住む人を対象にしたコホート研究(観察研究)において、65歳以上のフレイル群と非フレイル群の栄養摂取を解析したところ、水溶性・不溶性ともに食物繊維の摂取量はフレイル群で有意に低いことがわかりました。また、食物繊維を食材別に評価したところ、フレイル群では緑黄色野菜以外の野菜やイモといった根菜類、特に豆類といった発酵性食物繊維の摂取量が非フレイル群より低いこともわかっています。
研究では食物繊維の摂取量と腸内の酪酸(短鎖脂肪酸の一種)を産生する菌(ユウバクテリウム・エリゲンス)の量に相関が認められ、この菌が抗炎症作用を発揮することも示唆されました。
フレイルの進行においては慢性炎症の存在が明らかになっており、フレイル予防には食物繊維、特に発酵性食物繊維と腸内細菌叢の相互作用がますます注目されるところです。
※1 京丹後市、宮津市、与謝野町、伊根町

